更新日: 2020年2月11日

ブロックチェーンゲームはDappsに含まれるのかどうかについて考える

昨今ゲームコンテンツ内でブロックチェーンの技術を使ったアプリケーション(以下ブロックチェーンゲームという)の開発が活発に取り組まれています。ブロックチェーンゲームのことを「Dapps」として取り扱っていることがあります。今回はDappsの括りの中にブロックチェーンゲームが含まれるのかどうかについて、ブロックチェーンゲームの先駆者の存在である「MyCriptHeros」とDappsの定義に沿って考察していきます。

MyCriptHeroes(以下マイクリ)については(https://www.mycryptoheroes.net)を参照します。Dappsについては

を参照します。今回はこの記事のことを「Dapps記事」として比較していきます。

今回の論点

Dapps記事ではDappsの定義を

  1. アプリケーションがオープンソースであり、変更を加える場合はみんなの同意が必要であり、管理を特定のものが行わない。
  2. アプリケーションの管理データと記録は、みんなが見ることのできる非中央集権型のブロックチェーンに暗号化され保管されなければいけない。
  3. アプリケーションは暗号化されたトークンを使わなければいけない。参加者にアプリケーションの価値向上の見返りとしてそのトークンを報酬とする。
  4. bitcoinで使われているthe Proof of Work Algorithmのような振る舞いをしているスタンダードな暗号化されたアルゴリズムに従ってトークンを生み出さなければいけない。

としています。加えてこの記事ではブロックチェーンゲームはオープンソースにアプリケーション自体があるわけではない、つまり定義1に反するため、現在のブロックチェーンゲームはDappsに含まれないと結論づけています。ここで1つ目として「アプリケーション全体がオープンソースでないとDappsに含めないのかどうか」について考えます。ここでマイクリのゲーム性を例にとり考えていきます。

2つ目としてマイクリがそのほかの定義2・定義3・定義4の範疇で本当に解釈できないかどうかについて考えます。

論点1:アプリケーション全体がオープンソースでないとDappsとして認められないのかどうか(定義1とマイクリについて)
論点2:マイクリがその他の定義の範囲を逸脱しているのかどうか

ここで今回は、マイクリはDappsに含まれる。つまりブロックチェーンゲームはDappsに含まれる。という結論に向けて解釈していくことをあらかじめご理解ください。

論点1:アプリ全体がオープンソースでないといけないのか

Dapps記事でブロックチェーンゲームをDappsに含まないとしている理由として、ブロックチェーンゲームには開発団体がおり、開発団体の任意の決定によりアセットの発行が決定されることが挙げられます。実際マイクリでは開発団体の発表によりアセットが発行されています。

しかし、発行されたアセットは間違いなくオープンソースに公開され、発行上限も定められています。加えて発行されたアセットの情報について(Heroの能力など)変更などは行われていません。

ここで、アセットは開発団体が発行時に価格を設定していること、アセットの価値が後から発行されるアセットの情報によって著しく価格変動が起こることからアセットの価値を開発団体が任意に操作していると解釈できる可能性があります。しかし、毎回発行時の価格は前回のアセット相場の半額から設定されており、事実発行直後は設定価格から大きく上昇していることから開発団体が価格を操作しているわけではないと考えます。後に発行されるアセットによって価格変動が起こることに関しては、事実公式から全体としての発行するアセットの数は既に決定していることの発表も考慮すると供給量により価格の減少は仮想通貨に関しても起こりうることであると言えることから、一概に否定する材料にはなり得ないと考えます。公式の情報(Heroの能力)決定による価格変動材料は、発行されたアセットが他のゲームで異なる能力で再利用された事実からも、あくまで発行されたアセットに後付けされた使用要素と解釈することができ、マイクリアセットの最も重要な点はレアリティと定められた決まった発行量に基づくと考えています。

例えば、現在bitcoinは日本で通貨としてビックカメラなどで使用できますが、それがコンビニなど多くの決済サービスが展開していけば需要が増加し、価値の変動が起こるのは容易に想像できます。コンビニ決済などはbitcoin自体に後付けされた使用要素であり、bitcoinの重要な点はブロックチェーン上に保存され発行数の決まった安全な暗号情報であることは揺らぎません。

さらにbitcoinはマイニングと呼ばれる計算によって発行されますが、計算方法はオープンソースではなく、オープンソースで公開されているのはbitcoinの発行量と所有者です。

トークンの付加価値チャート

これと同様にマイクリアプリの重要な点はゲームのエンタメ要素でなく、ゲームをすることによるアセットの発行であるとするのであれば、マイニングと同義であるゲームエンタメ要素がオープンソースでないとしても、発行されたアセットが発行量が決まっており所有者が決まっている時点でbitcoinと同様にオープンソースに公開されたアプリケーションであると解釈できるのではないでしょうか。

論点2:その他の定義の範囲は満たすかどうか

その他の定義として

定義2:アプリケーションの管理データと記録は、みんなが見ることのできる非中央集権型のブロックチェーンに暗号化され保管されなければいけない。
定義3:アプリケーションは暗号化されたトークンを使わなければいけない。参加者にアプリケーションの価値向上の見返りとしてそのトークンを報酬とする。

の「アプリケーション」の解釈は論点1よりアセットの発行するプラットフォームだと考えると、発行されたアセットの管理データはオープンソース上に存在しているのでブロックチェーンに保管されていることから定義2を満たします。

定義3についてはマイクリは暗号化されたトークン(アセット)を用いてゲームが展開されていることは言うまでもありません。さらにユーザーがゲームをプレイしていくことでゲーム自体が価値向上しており、その見返りとしてドロップするアイテムが発行されたアセットであるため、定義3も満たしてると言えます。

ここで注意が必要なのは述べたように、あくまで論点1のマイクリのアプリケーションの本質がアセットの発行であり、ゲームはアセット発行のためのマイニング行為であることを認めた上で満たすことは考慮しなければいけません。

そもそもDappsが存在し得ないのではないか

今回の考察は論点1にブロックチェーンゲームの本質がアセット発行であり、初期であるため発行した開発者とそのアセットを使用するゲーム開発者が同一であるだけに過ぎない。という前提でゴリ押しの理論で展開しています。

その前提を取っ払いやはりブロックチェーンゲームの本質は1つのゲームとして認識されるべきであり、アプリケーションは能力設定などのゲーム要素を含むと解釈するのであれば、ゲーム運営者のさじ加減でアセットの価値を操作できるのでオープンソース上にアプリケーションが公開されているとは言えず、さらにアセットの価値をユーザーの意思によらず変更することできるので、Dappsとは言えないでしょう。

今回展開した前提がない元で、開発者が全く価格変動に関与しないまま、トークンをある特定の条件に従って発行し、トークンに価値を付加することはできるのでしょうか。トークンに価値を付加させようとする時点で開発者は何らかの価格変動に関与する付加価値を想定しなければいけないと言う矛盾を感じます。

アプリケーション全体がオープンソースであるとするのであれば、発行されるトークンのサプライズ性は消えます。追加で開発者が付加価値をつけることは公開していない情報があったことになるため、認められないということになりトークンの価値を上昇させられないので開発者は開発経費を確保することができないことになります。

つまり、アプリケーション全体がオープンソースであるDappsは現在Bitcoinなどの仮想通貨を除き存在しておらず、今後も開発することができないのではないかと思います。

まとめ

今回はブロックチェーンゲームをトークン発行をメインコンテンツとしたプラットフォームと認めることでブロックチェーンゲームをDappsに含む説を考察しました。

もしトークン発行がメインであると認めるのであれば、アプリケーションがオープンソースに公開されているという条件を満たし、その他の定義条件も満たしていくという考えですが、あくまで前提条件があっての話です。さらに仮にDappsと認めたところでトークンに価値がつくかどうかはゲームコンテンツや協賛するDappsでないゲームの開発が進むかどうかであるため、今回の記事はブロックチェーンゲームの将来性を肯定する記事ではないことをご理解ください。

ゲームで使えるトークンを発行してくれるブロックチェーンゲームは今までのゲームの枠組みを超えた挑戦をしていることは、Dappsと認めるかどうかに関わらず、間違いないことだと思います。ブロックチェーンゲームのトークン発行によってそのトークンを用いたゲームやエンターテイメント要素の開発でトークンの価値が上昇していくことでしょう。つまり、オープンソースに公開されたトークンが不特定多数の開発者によって価値が付加される可能性が秘めてると言えます。

やはり、トークン発行をするブロックチェーンゲームはDappsに含むのではないでしょうか

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